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アウトバック : ジムニー用エアロッカー開発秘話 (その1)

今では、ジムニーのエアロッカーと言えば定番パーツとなっていますが、実は車種別エアロッカー製品群の中では最も遅くに登場(99年8月)した事をご存知だったでしょうか?

ジムニー用エアロッカーには ”日本マーケットが主導となって開発された” という秘話があり、今回は2回に分けて(長いので)、この話を書いてみようと思います。

日本でクロスカントリー4x4が業務車としてのみ認知されていた1980年代初頭、

ARB社では既に、エアロッカーを販売していました。

そして弊社がARB社と取引することとなった90年代初めには、ほぼ全てのメジャーな4x4用に対して、エアロッカーの設定が存在していました。


当時ARB社には、日本マーケットも含めて世界中から、ジムニー用エアロッカーの問い合わせが多く寄せられていたそうで、 弊社もARB社に再三、ジムニー用エアロッカーの開発を打診していましたが、なかなか良い返事を頂けませんでした。


しかし、転機は 1997、1998年に2年連続で 千葉県・天津小湊で開催された

 The King Of Crosscountry Adventure Championship In F2 Kominato (CAC)

でした。

当時、日本では珍しい大規模なクロカン・アドベンチャーレースで、車種制限の無い(ナンバー付き)の3台1組でまる2日間(=徹夜で)、オフロードセクションを競い合うという大会でした。
(詳しくは、”CAC 小湊 F2” でWEB検索頂くと、たくさんヒットします。)

激戦の中、弊社のサポートするチームが、2年連続優勝チームを含めて上位を占めることが出来ました。
ちなみに優勝チーム車両は テラノ、LC60、LC70という3台の組み合わせで、前後エアロッカーを含め前後デフロック装着車でした。 (当時、パソコン通信ニフティーで結成されたチームです。)
当時は、純正を含めてクロカンでのデフロックの必要性が 現在ほど重要視されていない時代でした。
この勝利は、クロカン・オフロード界に大きな一歩を残した出来事、と言っても過言ではないでしょう。

現在なら おそらく3台とも前後エアロッカー装着のジムニー・チームが有利になるでしょうが、その当時はまだ、ジムニー用のエアロッカーが存在していませんでした。 
弊社のサポートするチームが、優勝や上位を占める為には、ドライバーご本人たちのドライブテクニックはもちろんのこと、エアロッカーも大きな支えとなっていたと思います。

この大会中に、4x4IMPSの関根社長様がオフィシャルをなさっていたので、お話しする機会がありました。

”やっぱり、ジムニーにもエアロッカー欲しいよね” 


関根社長様からも ジムニー用エアロッカーのご意見を頂き、開発にご協力を頂ける事となったのです。


さらに大会直後から、エアロッカーの設定に関してジムニーオーナーからのご要望が多く寄せられるようになり、いよいよジムニー用エアロッカーを、なんとしてもARB社に開発して貰わないといけないという状況になってきました。


偶然、ARBのアメリカ支店のチーフエンジニアから 直々に電話があり、彼いわく、


・ アウトバックがジムニー用エアロッカーを欲しがっていると聞いている。

・ 実はアメリカマーケットでも要望があるので、ARB本社に共同で、開発の働きかけをしよう。

・ 時期をあわせて一緒にARB本社に出張し、ARBの社長に直談判の交渉しよう。


そんなやりとりの結果ついに、

彼と日時をあわせてARB本社に乗り込む事になったのですが・・・・・・・・・・。


この続きは来週に。

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